日本国憲法の心
人はなぜ絵を描くのか、人はなぜ文化を残すのか、人と動物の違いは何か、人間にとって幸せとは何か。
私は常々そのあたりを問うて作品を創っている。その創作思考の先は原点に行き着く。
全ての人の足元に当たり前にある原点、人が幸せになる方法とルールが記された『憲法』をモチーフに、右からでも左からでもなく、現代に生きる私達の足元を見つめて、全ての条文を絵描きの視点と思考で、丸五年(2006〜2011年)がかりで絵画に表現してみた。
憲法前文三部作
憲法条文の心
第73条【内閣の事務】
第73条【内閣の事務】 Title:海と畑 黒いほどに青い海を臨む畑で、一人の農夫が鍬を持っている。 [...]
第74条【法律・政令の署名・連署】
第74条【法律・政令の署名・連署】 Title:夜の灯台 「燈台もと暗し」と言われるが、燈台のふもとに暮す人々は、決してその灯だけに頼ってはいない。 [...]
第75条【国務大臣の訴追】
第75条【国務大臣の訴追】 Title:納屋の見える道 なんでもない納屋の見える道が一本うねって伸びている。 [...]
第76条【司法権・裁判所、特別裁判所の禁止、裁判官の独立】
第六章 司法 第76条【司法権・裁判所、特別裁判所の禁止、裁判官の独立】 Title:第三者 第三者の目耳には、ものごとが客観的に見える、聞こえるものである。 [...]
第77条【裁判所の規則制定権】
第77条【裁判所の規則制定権】 Title:山里の白煙 山里に立ち上る白い煙は、そこに細々とも人の暮らしがあることを匂わせている。 [...]
第79条【最高裁判所の構成、最高裁判所の裁判官】
第79条【最高裁判所の構成、最高裁判所の裁判官】 Title:浴 人は、水、湯によって清められる。 [...]
第80条【下級裁判所の裁判官・任期・定年、報酬】
第80条【下級裁判所の裁判官・任期・定年、報酬】 Title:青年と老婦 青年と老婦には、年齢の差も体力の差も、そして価値観の差もある。 [...]
第81条【法令審査権と最高裁判所】
第81条【法令審査権と最高裁判所】 Title:川上に暮す けがれなき川上の水は澄んでいる。 [...]
第82条【裁判の公開】
第82条【裁判の公開】 Title:星空 星空というものは、誰にもどんな境遇にあっても、見上げることのできるものである。そして、社会も人の心も澄んでいてこそ美しく見えるはずである。 [...]
第83条【財政処理の基本原則】
第七章 財政 第83条【財政処理の基本原則】 Title:焚火 私たちの暮す地球上には、質量保存の法則というものがあるらしい。 [...]